商品をお受け取りになった時の
動作確認時におけるお願い
2021年 4月 21日 更新

 

Ⅰ章 動作確認時におけるお願い

Ⅱ章 正常に動作しない場合の対処

Ⅲ章 ご自身で可能な正常復帰への簡単な作業

Ⅳ章 ご参考:弊方での動作確認の方法と動作保証範囲について

Ⅴ章 ご参考:FM放送の受信調整                                                                                                             【 BGM調整はこちら

 

 

Ⅰ章 動作確認時におけるお願い

「動作保証」の機器につきましては、お手元に到着後、約1週間以内を目途に動作確認をされ、基本機能が正常に動作する事をご確認下さい。梱包前にも基本動作を簡単に確認し、梱包にも気を使っているつもりですが、それでも、輸送中の振動や落下等の衝撃、中古品故に新たな不測の故障など、様々な要因により、正常に動作しない場合もあります。

 

以下の手順を正しくお守り頂き、正常に動作する事をご確認下さい。

 

1. 輸送に用いたダンボール箱の外観

お手元に届きましたら、まずは、ダンボールの底面の汚れ、角の潰れ、側面や上面の凹み等、本品に衝撃を与えそうな外傷が無いかご確認下さい。また、内部で「カラカラ」と何かが転がる音や、商品説明に記載されていない外傷などがないか、確認して下さい。

 

2. 冬季における結露・低温や中古品等への配慮

寒い環境から、温かいお部屋に持ち込まれた場合、ピックアップ・レンズの表面あるいはスイッチの接触面に結露が発生し、CDMDが正常に読み取れない場合があります。故障しているあるいは中古品という事ではなく、一般的な現象です。また、グリスが硬化して動作不良を起こす場合もあります。これは機器内部だけの現象ではなく、試験用のメディア表面も同じです。試験用のメディアと一緒に、お部屋に設置されてから、1時間以上そのまま放置した後に、動作確認して下さい。

 

通常の環境におかれましても、コンセントを差したばかりの場合は、正常に動作しない場合があります。機器が温まる10分程度経ってから、操作して下さい。

 

3. お使いになるメディアや使用環境について

メディアの状況によっては、正常に読み取れない場合があります。なるべく、いつもお使いになっているメディアあるいは傷の少ないメディアにて、動作確認を行って下さい。特にCD-Rは、特性や録音状態が様々であり、認識できない場合が多々ありますので、動作確認では使用しないで下さい。また、CCCD(コピーコントロールCD)も読めない場合が多いので、動作確認ではご使用にならないで下さい。
CDは、トレーの中心にきちんとセットして下さい滑らす様にして入れると、CDを傷つけたり、機器によってはタイマーが働いて突然に閉まり、大事なCDが挟まれる事があります。ターンテーブル方式や一部のCDチェンジャーなどは、CDを裏向き(ラベル面が下向き)にセットしなければならない場合があります。当該機器の特性に慣れるまで、トレーの先端を閉じない様に手で引っ張っておくと良いかも知れません。

MDについては、なるべく新しいメディアを用いて、まず本品にて録音の動作確認を行い、そのメディアを用いて再生動作の確認を行って下さい。録音を繰り返したMDでは、書き込みにエラーを生じる可能性があります。おおむね10回程度の書き込み回数でしょうか。それを越える場合には、お使いにならない方が良いかと察します。 また、MDの挿入向きにご注意下さい。逆向きや裏返しで挿入されますと、故障の原因になります。当該機器の特性に慣れるまで、トレーの先端を閉じない様に手で引っ張っておくと良いかも知れません。
カセットテープも、できるだけ新しいテープを用いて下さい。古いテープですと、テープに張り付いている細かい埃や粉がヘッドに装着し、音がこもったり、録音が上手くいかない場合もあります。当然の事ながらカセットデッキは、CDプレーヤーやMDデッキと異なり、ヘッドのクリーニングや消磁などの日常的なメンテナンスが必要になります。
また、電源経路に問題がある事があります。できるだけ、周辺の家電はご使用にならない状況で、動作確認を行ってください。ハムの影響も受けます。様々な環境・場所・時間にて、動作確認を行って下さい。中古品は、かかる環境への対応力も弱まっている可能性があります。
ケーブル類の接続や操作手順を正しく行う事は、言うまでもありません。手持ちに当該機の取説があれば、無償にてPDF版をメール送付させて頂きますので、遠慮なくお申し出ください。

 

4. トレーの開閉

輸送のダメージは少なからず受けており、そのため一時的に調子を落とす場合があります。これを和らげるために、最初は、メディアを入れないでトレーの開閉動作を何度か行って下さい

(1)動作がスムーズでない場合には、トレーが開いた状態で電源を切り、4~5回程、手で軽く「押し引き」を行って下さい。

(2)トレーが開いた状態から停止しないですぐに閉じてしまう場合には、開き切る辺りで、4~5回程、トレーを手で引いて「コンコン」と軽く当てる様にしてみて下さい。

(3)トレーが開かない場合には、輸送中の振動等によってベルトやギアが軽く噛みこんでいる事がありますので、「OPENボタン」を押すと同時に、カバーの上部を「ゴンゴン」と強くノックするように叩いてみて下さい。決して、ドライバーの先などで開こうとしないで下さい。機器だけでなく、大事なメディアも痛める可能性があります。

スムーズに動き始めた後に、メディアを使って動作確認を行って下さい。

 

この作業は非常に大事です中古品であるだけでなく、長時間の輸送振動にさらされてきた機器です。「迎え入れの儀式」として、必ず行って下さい。この動作が上手くいかないと、正常に動作しないばかりでなく、無用のトラブルを引き起こす可能性もあります。

 

5.  メディアの認識

トレーが閉まってから再生が始まる(或いはメディアを認識する)までの一般的な動作は、次の通りです。カセットデッキの場合は①まで。機器に耳を近づけると、小さな音ですが、その状況を確認する事ができます。そして、メディアを認識できない場合、どこに問題があるのか判別する事ができます。

トレーが閉まると、所定の位置に固定される「カチャッ」という音がします。そして、トレー駆動モーターの「ウィーン」という音も止まります。トレーが所定の位置に固定された場合には、リミット・スイッチが作動し、トレー駆動モーターを停止させます。モーターが止まらないのは、異常です。

 ピックアップがメディアを認識しようとして「カチッカチッ」という小さな音が数回聞こえます

 メディアが認識できたら、録音されている収録情報(これをTOC情報といます)を読み取るために、メディアを回転させます。CDプレーヤーの場合はCDが回転する「シュルシュル」という音、MDデッキの場合は、ピックアップが移動する「シュン、シュン」という音がします。とても小さな音です。逆に、「ギッギッ」とか、全く音がしない場合には、メディアが上手く認識できていません。

機器が正常であっても、ごく稀に、所定の位置がほんの僅かにずれ、認識できない事もあります。もう一度、トレーの開閉を行ってみて下さい。

録音時間がディスプレイに表示されます

※認識できない場合には、4.の作業をもう一度行ってみて下さい。あるいは、CDを乗せないで、トレーが閉じ切る寸前で強く押し込んでください。4~5回繰り返します。それから、再度、CDを乗せて、再生を試みて下さい。

音飛びがする場合には、演奏時間の長いCDを用いて1曲目と最終曲を交互に再生してみて下さい。同じ事を、2~3回繰り返して下さい。

 

どうしても、メディアが認識できない場合には、本ページの【III章 ご自身で可能な正常復帰への簡単な作業】をご参照ください。

 

オンキョー様のサイト「http://www.jp.onkyo.com/support/audiovisual/toriatukai/index.htm」に、さらに詳しい説明があります。合わせてお読みになられる事をお勧めします。

 

最後になりますが、機器は、ラック等に入れる、または、上面にカバーをかけるなどの処置をして、埃から守ってあげて下さい。また、メカ部分を有する機器(CDプレーヤー、MDデッキ、カセッチデッキ)などは、少なくとも年に数回は、メカ部分を動かす操作をして下さい。グリスの固着、ベルトの変形等を少しでも回避する事ができます。機器もメディアも、大切に扱えば、それに応えてくれます。人も物も同じです。

また、メカ部を有する機器を操作する際には、無理な力(いつもと違う力のかけ方)は、お避け下さい。故障する原因になります。いつもと状況が違うと思われた場合には、メーカーに問い合わせるか、弊方にご一報下さい。

 

 

Ⅱ章 正常に動作しない場合の対処

 

上記の手順にて正しく操作しても、正常に動作しない場合があります。動作保証期間内であれば、以下の手順にて対応させて頂きます。
※動作作保証は「商品説明」に記載の基本動作【動作保証する機能範囲】
に限定、またCD-Rのご使用や業務用途は動作保証外になります。また、動作保証期間延長対象品についての修理は1回を限度とさせて頂きます。

 

1. 操作やメディアの再確認

取説や本書を良く読まれ、適切な操作にて動作確認を行って下さい。機器により、操作はそれぞれです。思い込みで操作をされると、大事なメディアまで痛めたり、録音された音楽が消去されたりします。

たこ足配線やハムなど、環境の影響を受ける場合があります。可能な限り、様々な環境におかれて動作確認を行ってみて下さい。

 

2. 弊方への連絡

・できましたら、お伝えしましたメール・アドレスを使用されて、ご一報下さい。「取引ナビ」でも良いのですが、「取引ナビ」には回数限度(15回)があります。また、問題となる個所の写真等の添付もできません。

・その際、梱包の状況、操作された内容、機器の異常な状況を、できるだけ詳しくお知らせ下さい「動かない」だけでは、何も判断できません。スイッチが入らない、操作ができない、メディアを読み込まない、読み込むが再生できない、等々。特に、「動作確認時におけるお願い」の5項にて記載させて頂きました機器の作動状況は、弊方の問題判別に非常に有益な情報となります。

・カバーを外して中を観察して頂く事は、極めて有効です。故障を悪化させる事も無く、危険な事でも無く、難しい作業でもありません。殆どの機器では、普通のドライバーで、横と後ろ(稀に本体裏側)のネジで外す事ができますので、できましたらご対応をお願いする次第です。

 

3. 簡易作業による復旧

・輸送における長時間の振動は、間違い無く精密機器に悪影響を及ぼします。一方、一時的な影響である事が殆どです。先ずは、「4. トレーの開閉」をお読みになられてから操作を試みて下さい。

・メディア(CDDVDMD、カセット等)を使用する機器の場合、機器の故障よりもメディアに問題がある場合が多いです。様々なメディアを使用して、動作確認を行って下さい。特にCDDVDは、指紋などが付いてメディアが汚れていると、認識できない事があります。その場合には、「コットン」に「アクアショット」(これに準じる不純物の少ないアルコール除菌、一日汲み置きした水)を少量含ませて、軽くメディアのピカピカした方の表面を拭いて下さい。例え薄い傷や汚れでも、「読めないかも」という認識を持つ事が大切です。

・冬季の場合には、「2.  冬季における結露や中古品等への配慮」をご参考にして頂きたく。

 

4. ご返品

・「電源が入らない」、「音が出ない」などの致命的な症状は、輸送中に水平落下等のトラブルがあった可能性が高いです。その場合には、速やかにご連絡下さい。宅急便業者に、引き取って頂きます。引き取りの猶予期間は、到着後12日程度です。

・弊方より返品を依頼させて頂きました場合には、送料を一時ご負担頂き、「はこBOON」、「ゆうパック」、「ヤマト宅急便」にて、弊方の住所までご返品下さい。それ以外の業者では「中継料」が発生しますのでお控え下さい。その際には、弊方にて使用したダンボールと梱包材をご使用下さい。

・動作確認のため、不具合が顕著に現れるメディアの同梱をお願いする場合には、ご協力を賜りたく。

その際、本品の付属品等一式も同梱願います。また、確認に使用されましたメディアは抜き取って下さい。

 

5. 故障の確認とその後の処置

・弊方に商品が到着しましたら、速やかに動作確認を行います。

・ご連絡を頂きました内容と同じ症状が確認できましたら、その修理可否を検討し、その結果をご連絡致します。この時の対応は次の通りです。

修理不可能な場合には、「商品代+送料+返品代(=送料と同額)」を返金させて頂きます。

修理可能な場合にも、状況により、「①と同額の返金」または「返品代の返金と修理後に元払いによる同品の再送」をさせて頂きます。

 貴方とご相談の上、代替品が可能であれば、「返送代の返金と元払いによる代替品の発送」をさせて頂きます。

・不幸にも、こちらにて症状が再発しない場合があり、その確率は約50%。その理由は、貴方の操作ミス、接続ミス、不良メディアの使用、電源系統の不備、輸送の影響による一時的な不具合等によるものと察します。その時の対応は、次の通りとさせて頂きます。

 再送する場合は、着払いにて再送させて頂きます。

 再送しない場合には、「商品代から出品・落札に関わった費用、振込手数料等を差し引いた金額(その時の状況により変化します)」を返金させて頂きます。

 

6. 最後に

こちらでは、十分な時間をかけて整備・動作確認を行っておりますが、不幸にも、不具合が発生する場合がございます。しかしながら、その不具合の殆どは一時的な症状で、適切な処置にて回復する事が殆どです。返品は、どちらの責であっても、新たな費用が発生します。できるだけ、貴方のお手元にて正常に動作できるように、貴方のご協力を切にお願いする次第です。何卒、ご理解・協力を賜ります様、お願い申し上げます。

 

 

Ⅲ章 ご自身で可能な正常復帰への簡単な作業 

輸送の長時間におよぶ細かな振動、低温によるグリスの固形化、低温時のベルトの摩擦力低下等により、一時的に正常な動作が行われない事があります。また、長期間、押し入れなどに押し込んでおいた場合にも、同様の症状が出る場合があります。

ベルトなどが回復できない程に劣化(伸びや亀裂)している場合もありますが、次の作業を行う事で正常に復帰する場合もありますので、一度、お試し下さい。症状が出ていなくても、次の作業は、一通り行っておいた方が良いでしょう。また冬場は、操作される部屋を10℃以上に暖めて1時間位経過した後に行うと、グリスやベルトが軟化しさらに良好な結果が得られます。

「ONKYO/C-705X」のトレーが開かなくなった
※枠内左下のスピーカー記号をクリックするとBGM有効

 

(0) 本体には異常がなくとも「音飛び」などの症状が出る場合があります

1. CD-RやCCCDの場合には、機器が正常であっても「音飛び」や「CDが認識できない」などの症状が出る場合があります。また、傷が付いていたり汚れている場合にも同様の症状が出ます。できれば、2002年以前の傷や汚れの無い綺麗な市販CDでお試しください。ちなみに、CCCDはメーカー保証の対象外です。CD-Rも弊方では保証対象外としています。

2. 扉のあるラックなどの上に設置している場合、扉の開け閉めの振動で「音飛び」が生じる場合があります。オーディオ機器は紛れもなく精密機器です。振動などはご法度です。最悪の場合には、機器内部にある制御基板のハンダ割れの原因にもなります。

3. スピーカーの近くに設置している場合には、スピーカーから発せられる音声振動がCDプレーヤーの内部にまで伝わり、結果として「音飛び」が発生する場合があります。
マイクをスピーカーの前に置くと、スピーカーから出た音をマイクが拾い、再びスピーカーから「キーン」などの大きくて不快な音がします。これは「ハウリング」という現象です。「スピーカーは振動の発生源」という認識が必要です。

4. ごく稀に、電源の不安定(電子レンジや掃除機などを同時に使用)や「ハムの影響」などによっても、「CDが認識できない」などの影響が出る場合があります。大きな電流を必要とする機器の使用をやめる、コンセントの場所を変えてみるなど、いろいろな場所や環境で確認してみてください。他の機器のコンセントの抜き差しで、ラジオの受信状況も変化する場合があります。

5.室温が極度に低い場合には、「結露」によってピックアップ・レンズの表面に水滴が発生し、「CDを読めない」などの症状が出ます。冬季の場合には、上述のⅠ-2をご参照下さい。

6. MDの録音回数には限度があります。10回位を目途に新品に交換する事をお勧めします。加えて、録音状態の悪いMDは、MDデッキの重要な部品であるピックアップを早く痛めます。
録音操作は、高いレーザー出力をピックアップに要求します。結果として、録音操作を多用する場合には、機器の寿命は短い事を覚悟して下さい。

7. 古くなったカセット・テープは、湿度などの影響を受けて内部でワカメ状態になっている場合があります。これを再生すると、「ワウフラ」という症状が発生し、音声がふらつきます。これを改善する手段はありません。カセット・テープは、一方に完全に巻き取った状態で保存して下さい。保管は、高温や湿度の高い場所を避けて下さい。

(1) トレーが開かない

1. OPENボタン」を押すと同時に、カバーの上部を「ゴンゴン」と強くノックするように叩いてみて下さい。決して、ドライバーの先などで開こうとしないで下さい。機器だけでなく、大事なメディアも痛める可能性があります。

2. それでも開かない場合には、本体をひっくり返した状態で、OPENボタン」を押すと同時に、底面を「ゴンゴン」と叩いてみて下さい。

※この状態になった場合には、一時的に回復しても必ず再発しますので、ベルトを交換する事が望ましいです。また、上記の作業でも開かない事も多いです。従い、中にCDを入れたままの状態の場合、CDが取り出せないという新たなトラブルにまで発展します。

(2) トレーの動きがぎこちない:トレーの開閉をスムーズにさせる

1. トレーからCDを取り外す

2. トレーを開く

3. コンセントを抜く

4. トレーを手で掴み、前後に真っすぐ押し引きする。最初はあまり力を入れずに、トレーとガイドを馴染ませるようにゆっくりと押し引きします。スムーズになったら、少し力を入れて速めの動作で押し引きして下さい。グリスが馴染んできた感触が得られます

5. トレーが開き切った辺りで、数回、「コンコン」と先端に当てながら押し引きします

6. トレーが閉まる直前で、手でトレーを軽く押す。これを数回繰り返す。

※それでも状況が改善しない場合には、ベルトが伸びていますので、交換が必要です。

(3) トレーが止まらないですぐに閉じてしまう場合

1. トレーからCDを取り外す

2. トレーを開く

3. コンセントを抜く

4. トレーが開き切った辺りで、5回位、「コンコン」と先端に当てながら押し引きします

(4) CDが認識できない(トレーが開いてしまう)場合の応急処置

1. トレーからCDを取り外す

2. トレーが閉じ切る直前で、トレーを強く押す

3. 再度トレーを開き、2.の操作を、5回位繰り返す

※中で、モーターの唸る音が聞こえなくなったら、正常に復帰した証です

(5) 「音飛び」がする場合の応急処置

1. 演奏時間の長いCDを用意します

2. 1曲目を再生させます

3. 1曲目の再生が始まったら、最終曲へスキップ

4. 最終曲の再生が始まったら、停止

5. 2.~4.を3回程、繰り返します

(6) 「CDを認識しない」場合の応急処置

1. 一般的には、分解してメンテナンスを施すか、ピックアップを交換するか、いずれにしても熟練的な処置が必要です。

2. ごく稀なケースとして、本体を前後左右に20~30度位傾けると、正常にCDを読み込む場合があります。傾ける事に意味があり、傾ける方向はどちらでも良い様です。

(7) ボリュームやセレクターが動作不良(フラツキ)の場合の応急処置

1. 接触面に塗られたグリスが悪影響し、接触が悪くなって発生します。特に寒い冬の低温時には、発生し易いです。その場合には、上記の「結露」と同様に、使用環境にて1時間位放置して下さい。

2. 冬季以外にも発生する場合には、スイッチを大きく左右に、何10回と勢いよく回します。こうする事によって、接触面のグリスが少しづつ軟化・排除され、改善する事があります。この動作は、他のスイッチ操作時に「ガリっ」と音がする場合にも有効です。

(8) 操作ボタンが誤動作する

1. 操作ボタンの内側にあるタクトスイッチの接触不良が原因で、結露の影響も受けます。爪の先でやや強めに、何回(数10回)となく「カチカチ」と押します。結露の場合には、暖かい部屋の中で1時間位放置します。

2. 可能ならば、正面パネルを分解して、スイッチの上部隙間から少量の接点復活剤を注入して、1項の作業を行います。

3. それでも回復しない場合には、タクトスイッチを交換します。部品としては安価ですし、ハンダ技術も初心者級ですので、勉強の意味も含めて、試してみると良いでしょう。<タクトスイッチ

(9) 片方のスピーカーから音が出ない、あるいは音が小さい

1. これは、アンプ内部のスピーカー・リレーの接触不良にて起こる場合があります。上記の結露が発生した場合にも起きます。

2. 常温の部屋でも起きる場合には、リレー端子接触面の経年劣化です。周囲に気を付けながら、できるだけ大きな音を出して下さい。あるいは、何度となく電源のON/OFFを繰り返します。接点が刺激され回復する場合があります。できるならば、リレーを分解して、接点をクリーニングする事が望ましいですが。

10) カセットデッキの音がこもる(動作は正常)

1. カセットデッキのヘッドに、テープ表面に付着しているゴミや磁性体の粉がヘッドに付着して、この様な症状が現れます。ヘッドをクリーニングして下さい。ついでにピンチ(ゴム)ローラーやキャプスタン(テープを走行させる軸)もクリーニングすると良いでしょう。

2. 長年使用していると、ヘッドがテープの磁性体の影響を受けて帯磁すると同じ様な症状が出ます。市販のヘッドイレーサー(消磁器)で消磁して下さい。驚くほどに音質が改善する場合があります。

※そもそも、上記の様なヘッドのメンテナンスは、カセットデッキにとっては当たり前で必須の作業です。正面から綿棒を差し込んで覗き込む様にして作業するのではなく、カバーを外してヘッドが直視できる状態で作業をして下さい。ヘッドの汚れがとれたかどうかは、ルーペなどを使って確認しないと、きちんと綺麗にはなりません。レコード針も同様です。

11) 電源が入らない

1. 機器内部のコンデンサーが劣化してくると、システムが立ち上がるのに必要なエネルギーが足りずに電源が入らない、立ち上がってもCDを読み込まないなどの症状が出る事があります。スイッチを入れて数分経ってから、お試しください。

2. この症状と思われる場合には、機器の寿命が近づいています。買い替えの検討を始めると良いでしょう。

 

 

そもそも「動作確認」とは、機器が正常であるかどうかを検査する事であり、「このCDが正常に読めるかどうか」を確かめる事ではありません。正常に回復できない場合には、メディアを疑って見る必要があります。次の様なメディアは、正常に動作する機器でも読み込めない場合があります。機器が正常に動作しているのかどうかを判断するためには、良好な状態の様々なメディアを用いて確認を行って下さい。

 

(1) 使い古しのMDは、動作確認には適しません。MDにも寿命(書き込み回数に制限がある)がありますが、寿命になったかどうかは目視では分かりません。できるだけ新しいMDをご用意下さい。また、メーカーにより相性もあるようです。別メーカーのMDでもお試し下さい。
ちなみに、「ブランク・ディスク」と「新品ディスク」は、似て非なるもの。ピックアップが劣化したデッキで「ブランク・ディスク」化した場合には、正常に初期化されていない場合があります。この場合には、動作良好の機器でも読めません。 また、「ブランク・ディスク」化に失敗したMDは、再利用できない事が多いです。何故なら、機器がこれを認識できないため自動的に吐き出され、初期化の操作に至らないからです。

(2) お手持ちのMDが読み込めない場合、あるいは不具合が出る場合には、動作確認を行う機器で録音し、それが再生できるかどうか試してみて下さい。それが正常であれば、お手持ちのメディアの作成状態に問題がある可能性があります。

(3) CD-RによるCDプレーヤーの動作確認は、ご法度です。DVD-Rも同様。CD-R/DVD-Rは、個人で作成されたCD/DVDです。つまりは、きちんと書き込みが行われていたかどうかが保証されず、メディアにより、書き込みソフトにより、レコーダーのピックアップの状態により、作成されたCD-R/DVD-Rの程度は千差万別です。新品同様のプレーヤーでは読めるが、中古のプレーヤーでは読めない事象が多数あります。おそらくは、焼き込みが浅いのでしょう。焼き込みが浅いCD-R/DVD-Rを読み込むには、より強いレーザー出力が可能なプレーヤーしか読めません。新品のCDプレーヤーであっても、「読めないCD-Rがある」と取説に書かれています。

(4) 傷が多かったり指紋が付いていたりするメディアも、プレーヤーによっては読めたり読めなかったりします。その状況は、メディアの状態によって様々です。結論的には、この様なメディアは、先のCD-Rと同じ状態にあり、機器が正常に動作するかどうかの判断には、適しません。また、コピーコントロール(コピーガード)の付いたCD(CCCDと呼ぶ)も、古いプレーヤーにとっては、読めない場合があります。DENONのホームページでも注意事項として掲載されています。「コピーコントロールCD」(CDS、レーベルゲートCD等)に関するお知らせ
出来るだけ、機器の発売年度と同じ頃に発売された、傷や汚れが少ない綺麗な市販CDを用いて、動作確認を行って下さい。

 

 

Ⅳ章 ご参考:弊方での動作確認の方法と動作保証範囲について 

(1) CD/DVDプレーヤー等の場合
メンテナンス時には、市販のCDおよび書き込み状態の異なる様々なCD-Rを用いて、読み取り状態を観察し、認識開始時のメディアの回転する状況、認識するまでの時間等を観察し、機器により読み取り仕様が異なるものの、概ね1秒以内でメディアの回転が停止し、ディスプレイに時間が表示される事を確認します。合わせて、トレー開閉時やメディアの回転時に、スムーズに動作する事、擦れる様な異音が出ない事を確認します。
動作確認時には、メディアに起因する「音飛び」や「ノイズ」の発生を避けるため、綺麗な市販のCDを用いて、パネル操作(各機能の動作状況、ボリュームのガリ、ディスプレイの表示)を行います。そして、RCA及び/または光ケーブルを用いてアンプに接続し、CDをフル再生させ、「音飛び」や「ノイズ」感が無い事を確認します。チェンジャーの場合には、次のCDへの自動切替も確認します。
DVD/BD/SACDプレーヤーについては、それぞれのメディアについてもフル再生を行います。DVD/BDプレーヤーについては、テレビにRCAケーブルを用いて接続し、映像出力の状況を確認します。DVD-AUDIOについては、メディアがないので未確認です。
USBプレーヤーについては、USBの読み取り動作、数曲の再生、数曲の録音を確認します。但し、USBには、様々なタイプが存在するので、動作保証外とさせて頂きます.

CD-R/DVD-Rのフル再生、ピッチ変更リモコン操作やDVDプレーヤー等の設定操作RCA以外の接続などは、行いません。これらの機能については、動作保証外とさせて頂きます。
【出荷前検査】①トレー開閉操作、②CD/DVDの読み込み、③再生、④最終曲再生(連続)、⑤途中曲再生(連続)、⑥停止、⑦再生、⑧トレー開閉→読み込み

(2) カセットデッキの場合
メンテナンス時には、トレーの開閉、早送り、巻き戻し、順方向再生、逆方向再生、オートリバース、テープ終端の自動停止等の基本機能が正常に動作する事を確認します。
動作確認時には、60分程度のノーマル・テープを用いて、CDからの録音機能を確認します。録音が完了しましたら、フル再生を確認します。
録音時の自動反転や、ノーマル・テープ以外のメディアドルビー機能クイック・リバース早送り/巻き戻しの頭出し等の機能、テープ・スピードの確認はしておりませんので、これらの機能については、動作保証外とさせて頂きます。
【出荷前検査】①トレー開閉操作、②再生、③逆再生(連続)、④停止、⑤早送り、⑥逆送り(連続)、⑦再生(連続)、⑧トレー開閉(連続)→読み込み

(3) MDデッキの場合
メンテナンス時には、MDの挿入・取り出し、読み取り状態を観察し、認識する様子、認識するまでの時間等を観察し、ディスプレイに時間が表示される事を確認します。
動作確認時には、まず、自身での消去機能を確認します。消去するのにリモコンが必要でリモコンが手元にない場合には省略します。次いで、RCAケーブルにてアンプに接続し、CDからの録音機能を確認します。録音が完了しましたら、パネル操作(各機能の動作状況、ボリュームのガリ、ディスプレイの表示)を行い、録音したMDをフル再生させ、「音飛び」や「ノイズ」感が無い事を確認します。チェンジャーの場合には、次のMDへの自動切替も確認します。
リモコン操作編集機能操作RCA以外の接続
などは、行いません。これらの機能については、動作保証外とさせて頂きます。
【出荷前検査】①MD挿入、②MD読み込み、③再生、④最終曲再生(連続)、⑤途中曲再生(連続)、⑥停止、⑦再生、⑧MD取り出し→挿入→読み込み

(4) その他機器の場合
【アンプ】主にCDプレーヤーを入力ソースとして、基本機能(入力切替:CDプレーヤーからのRCAケーブルをLINE,AUX,TUNER等の端子へ接続、ボリューム操作、スピーカー出力)を確認します。結果として、通電時間は1~2時間以上(出品作業に至るまでの間)は試聴を続けるので、長い場合には数日間に及び場合もあります。複数台のスピーカーが接続できるアンプについては、それぞれの端子からの出力は確認しますが、同時接続未確認です。また、リモコン操作トーン・コントロルダイレクト切替等のその他機能についても未確認です。「PHONO端子」については、CDプレーヤーからのケーブルを繋いで「音出し」確認はしますが、レコード・プレーヤー(テーンテーブル)を接続して正常動作するかどうかは未確認です。
【アンプの出荷前検査】①単体でインジケーターやディスプレイで確認できる全てのボタンやボリューム操作 ※実機に繋いでの動作確認は行わない
【チューナー】自作アンテナを用いて、AM/FMの受信状況を確認します。また、同調ズレが無い事を確認します。ラジオ受信は、天候や地域性(発信局からの距離)、アンテナの設置状況等、お客様の環境に大きく依存するため、チューナー専用機以外は、動作保証外とさせて頂きます。
【チューナーの出荷前検査】①単体でインジケーターやディスプレイで確認できる全てのボタンやボリューム操作 ※実機に繋いでの動作確認は行わない
【スピーカー】
アンプに接続して正常な状態で音が出るかを確認します。再生音に異常がない事を確認しますが、各ユニットを個別に確認する事はしません。
【スピーカーの出荷前検査】行わない

【その他機器】上記の基本姿勢に準拠しながらも個別に対応しますので、各機器の「商品説明」に記載の内容をご参照下さい。できるだけ他の機器の試聴用として使用し、数時間以上の試聴期間を設けます。
【その他機器の出荷前検査】上記機種に準じて実施

(5) リモコンの場合
まず、全てのボタンをデジカメ越しに、発光の様子を確認します。
発光が問題なければ、実機に対して、基本操作(電源ON/OFF、再生、停止、ポーズ、早送り、巻き戻し、スキップ、表示切替、入力切替、リピート類、数字ボタン、トーン設定、ボリューム等)の動作確認を行います。MDの編集、チューニング、他機器の操作、DVD操作等は行っておりません。
【出荷前検査】行わない。


 

Ⅴ章 ご参考:FM放送の受信調整 

電波が強い地域では問題ないが、弱電波の地域でのFM受信には困難が伴う。中古品では受信装置に不具合があるかも知れないし、同調点がずれている場合もあるし、電波の伝達は障害物によっても変化するので、目に見えないだけに、その強弱も判断が付かない。そこで、弱電波地域において、なるべく効率良く受信する方法を紹介します。

 

(1) 放送局の周波数を調べ、装置を設定する
装置の初期設定は、「AUTO」(自動的に周波数を検索する)になっていますが、電波が弱いと「AUTO」機能では検索する事ができません。そこで、「MANUAL」または「MONO」に切り替え、受信したい放送局にマニュアルで周波数をセットします・

(2) アンテナを用意
FMアンテナは、できるだけ長いアンテナを用意します。コンポなどに付属しているアンテナでは受信できない場合があります。さりとて大型の室内/屋外用の専用アンテナを試みるのは、最後の手段です。次の(3)の作業を繰り返しながら、受信できるまで作業を続けます。環境変化で結果は大きく異なるので、根気よく様々な状況・状態を試してみる事が重要です。
①まずはコンポ付属のアンテナで試す
②細い電源ケーブルなどで自作してみる ≪自作品例:同軸用2本線用
③室内/
屋外用の専用アンテナを用意する
④ブースターを導入する

(3) 難関のチューニング(受信)作業
装置の背面に片方を接続し、反対の先端を窓まで導き、さらに窓に沿って1~2m位を張ります。つまり、電波状態の悪い地域では、その位の長さのアンテナが必要です。この時、できるだけ家中(特に室内)の家電製品の電源を切っておく。家電製品から様々な妨害電波が出ているからです。
装置の受信状況を見ながら、アンテナの先端部を少しずつ動かしていくのですが、反応があった場所を覚えておき、その前後左右で最良点を模索します。アンテナの上下角度(斜め状態)でも変化する場合があります。反応があれば、装置の「MANUAL」または「MONO」を「AUTO」または「STEREO」に切り替え、より良い受信状況を見直します。その状態で受信できたならば、アンテナを固定します。受信状況が宜しくない(ノイズが多い、放送が途切れるなど)場合には、更に最良点を探します。装置の同調点がずれている場合もありますので、ノイズが多かったり受信できない場合には、受信周波数を一目盛りずつ下げます(マイナス方向にずらす)。同調点のずれは、マイナス方向に進行する事が多い様です。

(4) それでも機器が反応しない場合
放送局によって、受信可否の違いがあります。受信できそうな放送局を全ての周波数で試してみてください。一般的には、周波数が高い方がより良好に受信できるようです。
また、天候にも大きく影響されます。これまでの経験では、雨や曇り(雨雲が濃い時)の場合には、受信状態は悪い様です。晴れた日に、同じ作業を行ってみてください。ウソの様に綺麗に受信する事があります。
最悪の場合には、装置のFM受信モジュールの不具合も考えられます。この場合には万事休すです。

 

 

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オーディオ製品は、いつかは故障します。しかしながら、その原因は様々で、ご自身で修理が可能な場合も多々あります。

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